関節リウマチ コラム 

関節リウマチについてのコラムです。

病院では改善が難しい、もしくは薬が効きにくくなってきてしまいますが、当院の鍼灸施術では、原因となる体質を改善させることで、変形や痛みの軽減、薬が再び効きやすくなるなどの効果が得られます。

まず、「関節リウマチの原因」についてです。

本来は体をウィルスなどの異物や、傷の修復などで働く「体の自己免疫機能」

が、何らかの影響で自身を攻撃しだす、「自己免疫疾患」のひとつです。

発症に至る原因ははっきりしていませんが、

・遺伝的な要因(30%程度ともいわれます。)

・環境的な要因(食生活や仕事など)

が影響していると言われます。

特に、最近では、

・喫煙習慣

・歯周病などの口腔環境の悪化

が原因のひとつというのが分かっています。

詳しい病態としては、

手首や指、肘、肩、膝や足首、背骨など、関節はいたるところにありますが、

関節に必ず存在する、「滑膜(かつまく)」と呼ばれる組織へ破壊が起こります。

特に手指に多いですが、肘や足の関節に起こることもあります。

正常な関節の解剖図です。関節リウマチでは、「滑膜(かつまく)」と呼ばれる部分が破壊されます。

・朝の関節のこわばり・関節の動かしにくさがある(両側が多いが、片側の場合も有る。)

・そのこわばりが1時間以上、1か月以上など、長期間続く

・見るからに関節が腫れているのが分かる

・こわばり以外にも、痛みとしてあらわれる場合も

などの症状がある場合は、一度検査をすることをおすすめします。

(内科や、あれば膠原病(こうげんびょう)外来など)

そして病院での検査は、

主に血液検査、レントゲン撮影、MRI撮影などで、

関節の状態や、リウマトイド因子と呼ばれる、リウマチ特有の自己抗体の異常値を見ます。

リウマトイド因子は健康な人でも上がる場合があるため、(特に妊娠期や更年期など)

ほかにもMMP3といって、関節破壊が起こっているのかを見る検査項目や、

CRPといって、白血球の異常による炎症の有無を確認することが非常に重要です。

検査で、「関節リウマチ」の確定が判明した場合、

基本的には「免疫抑制剤(めんえきよくせいざい)」と呼ばれる薬が処方されます。

・リウマトレックス(メトトレキサート)が有名です。

大半の方はこの処方になるのではないでしょうか。

他には、

・シオゾール・アザルフィジン・リマチル・プレドニン

などの、同じような「免疫抑制」、「炎症を抑える」効果のあるステロイド性の薬もあります。

効果が単剤で得られない場合は、複数の薬を同時に処方するケースもありますが、

体の負担が大きすぎるため、あまりおすすめはしません。

また、最近では、

・薬を飲むと吐き気や気持ちの悪さが強くなる。

というかたもいらっしゃるため、

自分で家で注射器を使って薬を入れる方法

(自己注射と言います。)

も出てきました!

(薬剤名「シムジラ」、「メトジェクト」、「ヒュミラ」、「シンポニー」など)

これは、経口での薬よりも、

効果の出方はなだらかになりますが、その分吸収がゆっくりで、

副作用が出にくく、長く効く場合もあります。

通院を減らせる意味合いでも、一つの選択肢かもしれませんね。

また、点滴による投与(静注点滴と言われます。)

という方法もあります。

(薬剤名「レミケード」が世界的にも有名です。)

一番は静注点滴でしょうか、効果が強い分、副作用のリスクも強いですが、

体が元気な人は、良く効くと思いますよ!

関節の炎症を止めるためにも、ステロイドの含有が必須となるため、

非ステロイド性の消炎鎮痛薬という、ステロイドが無い処方(NSAIDs-エヌセイズと読みます)を希望する方もいますが、これはほとんど効果が得られないケースが多いです。

このようにリウマチの変形が進行してしまうと、元に戻すのは難しいため、初期対応がとても大切です。

「免疫」を「抑制」するという文字通り、

本来誰しもの体に備わっている、免疫力(回復力)が抑制されて低下してしまうため、

例えば風邪をひきやすくなったり、他の痛みが中々治らない。

ということも。

「免疫抑制」をしているから当然といえば当然なのですが、

長期の服用をしていくと、だんだん薬自体の効果が薄くなったり

(薬剤に対する耐性がつく-トレランスとも言います。)してしまい、

薬の種類が増えるということになります。

また、吐き気や肌荒れ、だるさなど、様々な副作用があるため、

今まで鍼灸施術へ来られた、「関節リウマチ」の患者さんの中には、

副作用の方が顕著に出現してしまう場合もありました。

そのため薬の量を増やすのですが、身体が薬の効力に負けてしまい、

副作用が強く出たケースも。(薬の使い過ぎーポリファーマシーと言われます。)

そのような経緯で、鍼灸施術を探して来院される方もいらっしゃいます。

当院の鍼灸施術では、「関節リウマチ」に対する

アプローチ方法、治療計画

があります。

それをすることで、

・薬が効きにくくなってしまった『体の免疫力』を再び向上させる。

・「関節リウマチ」の原因である、滑膜の炎症を抑える。

・関節の腫れを取り除く。

ことが可能です。

当院では、

・西洋医学的な見解

と、

・東洋医学的(中医学的)な見解

の両方を合わせて行います。

レントゲンやCT、MRI、血液検査の結果などから分かることをより細かく判断し、

東洋医学に落とし込んで施術計画を考えることで、

より早く、「関節リウマチ」の関節のこわばりや痛み、炎症を取ることが可能です。

写真は例。手指の関節が節の部分が太くなり、変形が始まっている。

東洋医学的には、「関節リウマチ」は

『痺証(ひしょう)』と呼ばれ、

・自律神経の乱れ

・体の冷えや、熱(炎症のこと)

・水分代謝の乱れ

などが複雑に絡まり、長い経過を経た上で、症状が出ると考えます。

それぞれ、

・自律神経の乱れは「風邪(ふうじゃ)」

・冷えは「寒凝(かんぎょう)ー冷えて凝り固まること」

・熱は「湿熱(しつねつ)」や、「熱邪(ねつじゃ)」

・炎症は「於血(おけつ)」

・水分代謝は「湿邪(しつじゃ)」

と言われ、それらを症状や経過、痛みの質(ズキズキ痛い・だるい痛み・ピリピリ痛いなど)

で分別をします。

鍼灸施術をしっかりするためには、上記の判断を誤らず分別することがとても大事です。

これだけある判別を可能にするのが、

脈診や舌診、腹診というのが非常に大切で、

より明確な病態へ分けるためにも、欠かせない検査です。

舌診(ぜっしん)では体の冷えや熱、血行状態や弱っている臓器が分かる。

脈診では、主に自律神経の状態、どの臓器が弱って症状を出しているのかが分かる。

病院(西洋医学的な見解)では「関節リウマチ」と一つの診断でも、

東洋医学では、誰もが同じ状態にはなりません。

その人それぞれの原因をしっかりと判別し、

レントゲンやMRI画像、血液検査の数値による西洋医学的な見解も加えて

どの程度の滑膜の炎症や、もしくは進行しているか、

薬が効きやすい状態なのか、どの程度で効果が見え出すのか(本人の免疫力の状態)

を考えて、施術計画を組み立てます。

基本的には、最初は炎症がやはり強いため、

「於血」に対する施術がメインです。

また、

「湿邪」といって、水分代謝が悪いことも、ほぼ必ず関係しますので、その施術もしていきます。

・天気が悪い時にしんどい、こわばりや痛みが強くなる

・気圧の変化でも症状が強くなる

ということが、鍼灸施術では治療ができるんです。

また、その人それぞれの体質や、性格的な問題も、

東洋医学では病の原因になると考えます。

・リウマチになりやすい性格、体質というのは、確かに存在します。

それも考慮した上で、ツボを選びます。

針灸による、東洋医学的なアプローチはこのような形で行い、

当院では、加えて「関節リウマチが起こっている患部」への、アプローチも同時に行います。

『関節リウマチの滑膜の炎症を取る手技』

ということを行い、少しでも早く症状が治るようにアプローチをします!

・進行しているリウマチの症状を抑える

・これ以上リウマチの症状が進行しないよう、免疫力を正常に戻す

・痛み、こわばりが出ないよう、「滑膜の炎症」へしっかりアプローチする

ことが可能です!

「関節リウマチ」の終末期、ここまでくると変形が強く、
変形するともちろん痛みも強くなる。

「関節リウマチ」の代表的な変形像。変形が進む前に、早めの対処を!

もちろん、変形が進んでいても痛みを抑えるなどの対処は、鍼灸施術では可能です。

何事も、早めの、適切な対処というのが、とても大切ですよ◎

〒730-0806

広島県広島市中区西十日市町2-2 APEX免出101 風香る鍼灸院

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