『変形性膝関節症』(OA) コラム 

変形性膝関節症(OA) についてのコラムです。

病院では改善が難しく、基本的には保存療法やヒアルロン酸注射、PRP療法などが、主流ですが、最終的には『人工膝関節置換術』という大掛かりな手術をすすめられます。入院やリハビリがとても長く、元の生活に戻るのには大変な苦労が必要となります。当院の鍼灸施術では、原因となる体質や、変形している膝の病態を的確に把握すること、そして、進行を抑える・痛みを緩和させる・腫れを引かせるなど、改善させることで、変形や痛みの軽減、注射などの薬が再び効きやすくなるなどの効果が得られます。

まず、「変形性膝関節症の原因」についてです。

(OA)というのは医学的な略称で、Osteoarthritis(オスティオアースライティスといいます)

骨の変形 という意味合いがあり〼

正常な膝の解剖図、靱帯や骨、半月板など、多くの組織が関係します。

特に、半月板という組織と、関節軟骨が原因となる場合がほとんどです。

この、膝のクッションとなる『半月板(はんげつばん)』と、

そのクッションである半月板を補強する『関節軟骨(かんせつなんこつ)』、

そしてそれらを包む『関節包(かんせつほう)』が、

変形性膝関節症の主な原因となる部分と言われます。

また、他にも、当院の「リウマチ コラム」

(こちらのリンクにあります

https://kkshinq.com/case/504/『風香る鍼灸院 「関節リウマチ コラムページ」』)

にもある、『滑膜(かつまく)』という関節を保護する組織に炎症が起こるのが、

痛みを起こす要因です。

『滑膜』は、どの関節にも存在し、潤滑油を出して関節をスムーズに常に保ちます。

しかし、繰り返される負荷や、年齢的な要因により、

・滑膜や筋肉が固くなり、炎症を起こす。

・関節軟骨や半月板へ負担がかかるようになり、だんだんと摩耗(まもう・ちびてくること)する。

・そうすることで、骨が関節面を広げようとして変形を起こし始める(骨棘形成(こつきょくけいせい)といいます。

などの理由により、進行していく病気として知られています。

・朝の膝関節のこわばり・膝関節の動かしにくさがある(基本的には片側。)

・動かし始めが痛みが強い(長く座っている時、朝起きてすぐ。など)

・見るからに関節が腫れているのが分かる。

・「グキグキ」、「ゴリゴリ」、「パキッ」など、膝を動かす時に毎回音がする。

・膝が痛くて正座ができない。

・進行すると、『じっとしている時も痛い!』ことも。。。

などの症状がある場合は、恐らく『変形性膝関節症』です。

レントゲンやMRIなどの検査を、まずはすることをおすすめします。

(基本的には整形外科です。)

まずはレントゲンでしょう。

異常所見が出る場合、以下のようなことが起こります。👇

『軽度変形性膝関節症』の方の、右膝のレントゲン画像、真ん中の空間が膝関節部分。左右の隙間を見比べると、左側の間が狭くなっている。(右膝、外側関節裂隙部の狭小所見となります。)

イラストにするとこのような病態です。炎症がずーーっと続くと、骨の破壊が起こりだして、膝関節の間がどんどんせまくなっていきます。

ここまで来ると、ほとんどの方は膝に何らかの悩みを抱える状態となってしまいます。。。

そして病院での検査は、

レントゲン撮影、MRI撮影、問診や徒手検査(手で行う検査)などで、

関節の状態や、膝の腫れ具合や変形の程度を観察します。

しかし、できる処置はそう多くありません。

・保存療法

これは、通院を続けて経過を見る。湿布や、病院によってはリハビリをする。

・膝が腫れている場合は、水腫を注射で抜く、痛みが強いです。

水を抜いても、繰り返し腫れるケースは多いです。

・PRP療法(ぴーあーるぴーりょうほう)

これは、自身の血小板(治す細胞が多くある血液の中の組織)を培養し、再び関節内へ戻す方法。

数回繰り返ししないといけない、費用が高くなることも多く、(自由診療で保険が効かないため、相場は1回10万円)

血小板がうまく作用しない場合は、ほぼ効果が無いです。

・APS療法(えーぴーえすりょうほう)

これは、PRP療法をさらに効果的にする為に、血小板だけでなく自己タンパク質も加えて培養し、より効果的にする

です。

もちろん、PSRよりも金額は上がります(相場では1回で30万円(!))

・人工関節置換術(じんこうかんせつ ちかんじゅつ)

言わずと知れた、『変形性疾患』に対する手術です。

人工的な関節を、今痛めている膝関節と入れ替えます。

やはりこれは、やってしまうと取り返しがつかないため、最後の最後の選択肢にする方がいいと、

僕は思っています。

手術をしてしっかり良くなる方たちもみてきましたが、

『あまり変わらない』、『また段々痛みが出てきた』、『次は反対が痛くなった。』

という方たちも多くみてきたからです。

また、リハビリをしっかり続けていかないとダメなので、それがちゃんとできる人たちは、

手術を選択するのも有りかと思います。

もし、上記のことをしたり、それ以外の方法を選択しようとしている方は、

ぜひとも当院の鍼灸施術をオススメしたいです。

鍼灸施術は、

・免疫力(回復力)を高め、炎症や痛みを取る効果が高い。

・体への負担が無い。

・変形してしまった骨はどうしようもないですが、進行を止めることが可能

だからです。

今までの経験から、施術に対するプランも、しっかりと考えてあります。

当院の鍼灸施術では、『変形性膝関節症』に対する

アプローチ方法、治療計画

がしっかりとあります。

それをすることで、

・ヒアルロン酸注射や、整体、リハビリなどをしたが効果が芳しくなかった。

・手術をしたけど、痛みが再燃している。

・日常生活に支障が出てきていて不安。

などのことも、解消できる可能性が十分あります!!

当院では、

・西洋医学的な見解

と、

・東洋医学的(中医学的)な見解

の両方を合わせて行います。

レントゲンやCT、MRI、血液検査の結果などから分かることをより細かく判断し、

東洋医学に落とし込んで施術計画を考えることで、

より早く、『変形性膝関節症』の骨の変形の進行や痛み、炎症を減らしていくことが可能です。

写真は正常な膝関節レントゲン ある程度の隙間がしっかりあり、痛みも、もちろんないです。

東洋医学的には、『変形性膝関節症』は

『痺証(ひしょう)』と呼ばれ、

・自律神経の乱れ

・体の冷えや、熱(炎症のこと)

・水分代謝の乱れ

などが複雑に絡まり、長い経過を経た上で、症状が出ると考えます。

それぞれ、

・自律神経の乱れは「風邪(ふうじゃ)」

・冷えは「寒凝(かんぎょう)ー冷えて凝り固まること」

・熱は「湿熱(しつねつ)」や、「熱邪(ねつじゃ)」

・炎症は「於血(おけつ)」

・水分代謝は「湿邪(しつじゃ)」

と言われ、それらを症状や経過、痛みの質(ズキズキ痛い・だるい痛み・ピリピリ痛いなど)

で分別をします。

鍼灸施術をしっかりするためには、上記の判断を誤らず分別することがとても大事です。

これだけある判別を可能にするのが、

脈診や舌診、腹診というのが非常に大切で、

より明確な病態へ分けるためにも、欠かせない検査です。

舌診(ぜっしん)では体の冷えや熱、血行状態や弱っている臓器が分かる。

脈診では、主に自律神経の状態、どの臓器が弱って症状を出しているのかが分かる。

病院(西洋医学的な見解)では『変形性膝関節症』と一つの診断でも、

東洋医学では、誰もが同じ状態にはなりません。

その人それぞれの原因をしっかりと判別し、

レントゲンやMRI画像、血液検査の数値による西洋医学的な見解も加えて

どの程度の炎症や痛み、もしくは進行しているか、

どの程度で効果が見え出すのか(本人の免疫力の状態)

を考えて、施術計画を組み立てます。

基本的には、最初は炎症がやはり強いため、

「於血」に対する施術がメインです。

また、

「湿邪」といって、水分代謝が悪いことも、

どのような関節痛にはほぼ必ず関係しますので、その施術もしていきます。

・天気が悪い時にしんどい、痛みが強くなる

・気圧の変化でも症状が強くなる

ということが、鍼灸施術では治療ができるんです。

針灸による、東洋医学的なアプローチはこのような形で行い、

当院では、加えて『変形性膝関節症』が起こっている患部への、アプローチも同時に行います。

『変形性膝関節症』の痛みや腫れを取る手技

ということを行い、少しでも早く症状が治るようにアプローチをします!

・進行している『変形性膝関節症』の症状を抑える

・これ以上『変形性膝関節症』の症状が進行しないよう、免疫力を正常に戻す

・痛み、腫れが出ないよう、『関節の炎症』や、『周りの膝の動きをコントロールしている筋肉』

へしっかりアプローチする

ことが可能です!

『変形性膝関節症』の方への鍼灸施術。場合によってはお灸なども多用し、少しでも早く改善することを目的に施術計画を組み立てます。

もちろん、変形が進んでいても痛みを抑えるなどの対処は、鍼灸施術では可能です。

何事も、早めの、適切な対処というのが、とても大切ですよ◎

〒730-0806

広島県広島市中区西十日市町2-2 APEX免出101 風香る鍼灸院

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